話が前後しますが、12月1日の話。
4年のつきあいになる日本語の生徒さんで、退職したおじ(い)さまロッシさんが所属するコーラスグループがボローニャの教会でコンサートをするということで、「コーラスぅ~?教会~?夜遅く~?」と気乗りのしない夫を説き伏せて一緒に行くことにしました。
教会でするというのでてっきり入場フリーだろうと思っていたのですが、前日にインターネットの情報を見てみると、どうやらチケットを購入する必要がある模様。たまたま当日の午後ボローニャに行かないといけない用事もあったので、先に現地に寄ってチケットを買っておくことに。
教会の入り口に着くと、外の掲示板に「コンサートのチケット販売:Sacrestia(聖具室)にて」との表示が。
Sacrestiaという言葉を知らなかったので入り口でしばし立ち止まってきょろきょろしていると、外で煙草を吸っていたおじさん(背の低い丸顔の60代ぐらいのおっちゃんという感じでしょうか)が、「君教会を見に来たの?」と話しかけてきました。
「いえ、今夜のコンサートのチケットを買いに来たんですけど・・・」というと、「ああそう!君が見るの?誰と?彼氏と?友達と?」とやけに質問してくる。
「あ、主人と私です。」と答えたら「えぇー、ご主人~~?」とやけに大げさな反応が返ってきて、「あ、チケット売るの僕だからちょっと待って。」と煙草を終わらせるしぐさをしたので「どうぞごゆっくり。待っていますから。」と横に立っていると、そのあと怒涛の質問攻めに。
「イタリアに来てどのぐらいになるの?どこから来たの?
なになに、ご主人は?イタリア人?どこで知り合ったの?イタリアに旅行に来て出会ったとか?勉強でこっちに来てたの?え、イタリアじゃないの?オーストラリア?何してたの?
ねえ、彼の悪いところってあるでしょ。短所はどこ?言ってみてよ。何か一つぐらいあるでしょう。
あー、ちょっとナーバスなところね。うんうん、なるほどね。
でも大きな愛があってこっちに来たわけだね。うんうん。」
で、ここで煙草を吸い終わって、「じゃあ行こうか!」と言ったと思ったら、私の手を取り・・・というよりぎゅっと握りしめ腕に回して一緒に中に。
入り口を入ると右側にPresepe(キリスト降誕の場面を人形や模型で表したもの)が飾ってあり、ご自慢の様子で「どう、すごいでしょう、ここのPresepe」から始まって、話し続ける彼。
「君はキリスト教?仏教?何教?えー、キリスト教じゃないの。キリスト教になりなさいよ。神は私たちに大きな愛をくださるよ。私たちはそれに対して何をしている?」
云々。
かるーーく勧誘されている?(笑) しかも歩いている間ずーっと私の手はぎゅぎゅーっと握られてるし。なーぜー。
さて、やっと祭壇の右手にある入り口を入ったところにあるチケット売り場(というか机)に到着。ここでやっと手を離してもらえました。やれやれやれ。
チケットを無事に買い、念のため開始時間を聞いたら、「午後8時半っていうことになっているんだけどね、まぁ40分になるかもしれないし、9時になるかもね。あ、でも席は8時20分ぐらいには来て取っておいた方がいいよ。じゃないとなくなっちゃうかもしれないからね!」だそうで。
その後、また私と一緒に入り口まで戻って(「この前の方は予約してある席で、この辺から後ろが君の買ったチケットの席だからね」などと説明してくれつつ)、最後はなぜかほっぺチューのイタリア式挨拶をしてお別れしました。
ひょー!久しぶりのこのイタリア男感(しかも神職者!笑)、笑わせてもらいましたー。後で夫に話したらものすっごく嫌そうな顔で「セクハラじゃん」と言っていました。はは、そうだよね。
さて、そんなこんなで夜お店を閉めてから町で軽く夕食を取り、言われた通り(笑)8時20分ごろ教会へ。すでにだいぶ会場は埋まっていましたが無事に席について待つこと、、、、、
、、、、待つこと・・・・・40分(笑)。
9時過ぎにヘンデルと曲についての説明が始まり、それからやっと曲が始まりました。
ソロの歌い手さんたちと、ロッシさん含むコーラス、それからオーケストラ。音響はもう少し期待していたんですがまあそれでも素晴らしい演奏でした。
それで、1時間ぐらいしたところで最初の休憩だったんですが、実は夫が前日の夜友達と約束があって出かけて、帰宅したのが夜中の2時過ぎ。しかもその日は超ハードな一日で、寒さと教会に響く荘厳な音楽を聴いているうちに寝不足と疲れがどどっと出てきてしまったらしく、途中からずっと船をこいでいる状態に。翌日以降の仕事にも影響が出そうな感じだったので、この休憩で残念ながら中断してうちに帰ってきました。
あとでロッシさんと同じクラスの生徒さんから携帯にメッセージが入ってわかったのですが、コンサートが終わったのは零時ちょっと前だったそうです。すごい!歌う方も(演奏も)ハードですが聴く方もちょっと大変だったみたいです。1時間だけしか聞けなくて本当に残念でしたが、ちょっとでも味わえてよかった。クライマックス聞きたかったなぁ。
こういう機会をくれた生徒さんに感謝。
(一部の様子の動画はこちら)
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Sorella
at 2015-12-07 20:16
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いろんな意味でうわぁ・・・(^^;)。おっさんすげーな。こっちでそんなことしたら事件になっちゃうと思うわ。ご友人のコンサートも、1970年代にワイト島で行われたライブで、The Whoが出たのが午前二時で、そのあともう二バンド演奏したっていうけど、それくらい厳しいね。←よくわからんよね、ごめん。笑
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tomoky_ex at 2015-12-08 00:21
>Sorella
いろんな意味でうわぁ(笑)だよねー。久しぶりにこういうイタリアおっさんに出会ってなんか懐かしかったよ(?)。
The Whoのコンサートもすごかったんだね。てか何情報なのそれ(笑)。
いろんな意味でうわぁ(笑)だよねー。久しぶりにこういうイタリアおっさんに出会ってなんか懐かしかったよ(?)。
The Whoのコンサートもすごかったんだね。てか何情報なのそれ(笑)。
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Bolognamica2 at 2015-12-08 00:35
ひと目惚れだな、完全に!!笑
ともちゃん、まだまだいける~!!!^^
ともちゃん、まだまだいける~!!!^^
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tomoky_ex at 2015-12-09 04:57
>Bolognamica2ちゃん、
いやいやいや、そういうことだったのか!←違
いやーでもさ、なんか博愛をなにかと勘違いしちゃってるのかなーって思ったり、ちょっと考えさせられたできごとだったわ(笑)
いやいやいや、そういうことだったのか!←違
いやーでもさ、なんか博愛をなにかと勘違いしちゃってるのかなーって思ったり、ちょっと考えさせられたできごとだったわ(笑)
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Nori
at 2015-12-10 21:00
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いるいるいるいる!こういう人いる!私も1人知ってるわ、フィリポの友達のお兄さんなんだけど(遠い?)別名ファエンツァのリチャードギア。いや本当に似ててかっこいいんだけど、多分60前くらいかしら。ものすごいスキンシップ!自分の娘の方が私年近いから、多分娘の感覚?でも最近再婚した奥さん(もちろん若くて美人)との間に子供も生まれて、なんていうか地でいってるって感じがしてただただ尊敬…。
ともちゃんは美人だし、それに多分イタリア人からしたら年齢不詳である神秘的だし、何より感じがいいからそういうの多そうー旦那様怒ったりする?
ともちゃんは美人だし、それに多分イタリア人からしたら年齢不詳である神秘的だし、何より感じがいいからそういうの多そうー旦那様怒ったりする?
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tomoky_ex at 2015-12-10 23:58
>Noriちゃん、
ははは!すごいなファエンツァのリチャードギア(笑)!スキンシップすごい人はほんとにすごいよね?しかしその方再婚もして子供もいて・・・エネルギーとか気配りとかがすごそうだねー。尊敬する気持ちわかる。でもそのギアさんと今回のおっちゃんは似て非なる感じなんだけどね。ちょい小太りで美男でもなかったしね。←失礼 なんか私が迷える子羊に見えたんじゃないかと(笑)。おほめいただき恐縮です(^^; そういうの多くないのよー。たっまーーーにあると(日本人みんなあるんじゃないかな?)、夫は私が語ったその「たまのできごと」を怒りはしないけどすごくよく覚えてて(普通のことは全然覚えてない)、あ、やっぱり気にしてたのか?と分かる仕組みです(笑)。
ははは!すごいなファエンツァのリチャードギア(笑)!スキンシップすごい人はほんとにすごいよね?しかしその方再婚もして子供もいて・・・エネルギーとか気配りとかがすごそうだねー。尊敬する気持ちわかる。でもそのギアさんと今回のおっちゃんは似て非なる感じなんだけどね。ちょい小太りで美男でもなかったしね。←失礼 なんか私が迷える子羊に見えたんじゃないかと(笑)。おほめいただき恐縮です(^^; そういうの多くないのよー。たっまーーーにあると(日本人みんなあるんじゃないかな?)、夫は私が語ったその「たまのできごと」を怒りはしないけどすごくよく覚えてて(普通のことは全然覚えてない)、あ、やっぱり気にしてたのか?と分かる仕組みです(笑)。