イタリア人夫と黒猫(♂)と共に送る、イタリア・Bologna県田舎での静かでドタバタな日々。問題だらけの田舎家との闘い、今年も続きます。 旅と食べることが大好きなTomokyの日記

by Tomoky

海を渡った絵

7月下旬だったか、夫が友人達と出かけたとき、友人夫婦アルビーとエレナから私にある日本語を訳して欲しいんだけど、と話があった。

もちろん私がわかることなら、と伝えてもらうと後から夫経由でメールを送ってきた。

夫から聞いたいきさつでは、彼らが夏に入ってからエレナのお祖母さんの海の別荘へ行って、理由はわからないけれどいつもはやらない大掃除をしたんだそうだ。それで、物置からいろいろと見たことのないものを発掘したらしいのだけど、その中に一枚日本人の子供が描いた絵があって、そこに書いてある日本語の意味が知りたいということだった。






アルビーからのメールにはさらに、

「僕たちこの前、第二次世界大戦中まで遡るとっても古い
エレナの叔父の所有の絵を見つけたんだ。
同盟国(伊―独―日)の間で、小学校の子供達が描いた絵を
交換で他の国の子供達に向けて送っていたんだ。
(中略)
あの頃に国を越えてこういった交流があったっていう事実がおもしろいよね。
今みたいにワン・クリックじゃなくて、船で送られて・・・」

とあって興味をそそったけれど、添付してあった写真は日本語の部分だけで絵自体はなかった。

件の日本語の部分。

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消えている文字もあるが、

 「二等」 (何かの絵画コンクールでの順位?)
 「大阪」
 「三軒家第一小学校」 (一番上の漢字が消えていたがあてずっぽうでググッてみると名前が見つかった)
 「尋六」 (尋常小学校の6年生かと理解)
 「播本隆夫」 (描いた子供の名前か。敬称略で失礼します)

と読めるので、夫に説明してアルビーに伝えてもらう。(あとでそのメールを見たら彼が勝手にいろいろ色をつけた説明をしていてずっこけましたが。(~_~;))

私も日独伊同盟の3国間でそんなやりとりがされていたことを初めて聞いたので、単純に驚くと同時に「戦争のために子供をダシに使って・・・」と若干ネガティブな複雑な気持ちにもなった。

後日アルビーから、

「ありがとう!早速名前をググッてみるよ!もしかして有名な画家になっていたりして・・・」

なんてメールが来て、例の絵も添付して送ってくれたのでやっと見ることができた。

もちろんこの子供の名前を見てから、アルビーだけでなく夫も私もそれぞれネットで検索していたのだけど、彼らはもちろんアルファベットでしか検索できず、有名な画家どころか唯一夫が見つけられたのがFBのどこかの若者のページ(笑)。それはどう考えてもご本人ではない。

一方私が見つけたのは神風特攻隊の戦死者に関するページで、よいニュースではなかった。

年齢から言ってもそうかもしれないね、、、なんていうことで、一旦の盛り上がりをクールダウンして、この件は一応終わったのだった。

いずれにしてもアルビーとエレナが彼らの中だけでこの絵をとどめておくのがもったいないと考えたのと、もしかしてこの絵に関してもう少し詳しい情報や経緯が分かるかもしれないという期待から、私がネット上に写真を載せてもいいよと言ってくれた。

絵を描いたご本人の許可がないのに絵もお名前も載せてしまうのでためらったのだけど、同じ経緯の絵が今回のように個人にばらばらと配布されていたとしたら、よほどのことがない限り私たちの目に触れることはないわけで、こうした事実も知らずに終わってしまうのだなあと思ったら、なんだかそれもこの絵に失礼な気もして、おすそ分けさせてもらうことにしたのでした。


以下、送ってくれた写真。

二人が「本当に子供が描いたの?」と驚愕した絵。
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絵の右下の部分。実は私が解読(?)したもののイタリア語が書いてあったね、というオチ(笑)。
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絵の裏のメッセージ。イタリア語の文法がところどころ間違えているのを見ると、日本でイタリア人以外の人が翻訳して書いたようだ。
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(訳: 
親愛なる子供達へ

日本、イタリア、ドイツの友好のために、この三ヶ国の子供達の友好を持つことが非常に大切です。ここにあるこれらの絵は、海を渡ったとても遠くにいる私たちの友達であるあなた方に送るために日本の子供達によって描かれました。

あなた方からも、もし絵を受け取ることができましたならどんなに日本の子供達が喜ぶことでしょう。もしご親切にもこちらへ送ってくださるのならば、どうぞ裏面に名前、住所、年齢と学校の名前を記載の上、下記に示しました住所宛にお送りくださいますよう。

森永製菓
日本国東京都芝区田町)

と、訳してきて、最後「森永製菓」とあるのにまたびっくり。

ずっと政府か大阪の市かどこかが開催したコンクールで、おそらく上位に入賞した絵が送られているのかな、と思っていたのだけど、森永製菓が主催して送ったのかも?

その後ちょっとインターネットで調べようとしてみたけれど、こういう事実(森永が子供達向けの絵画コンクールを行って、戦争中に同盟国へ定期的に?送っていた、とか・・・)は見つからなかった。

真相はまだ謎だけれど(今のところさらに調べるつもりもない)、戦時中に送られてきた日本人の子供達の絵がイタリアに、そしてドイツに存在していると知った驚き、そして、日本にも逆に伊・独から送られてきた絵があるのだろうか?という興味が残った今回の出来事だった。
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by tomoky_ex | 2013-08-27 12:18 | Other | Comments(6)
Commented by Sorella at 2013-08-27 21:00 x
絵が上手いし、鉄橋があるのが興味深い。日付とかあるの?森永粋なことするなあ。地元のコールスにも森永製のお豆腐があるよ。お世話になっております。笑
Commented by tomoky_ex at 2013-08-27 23:40
>Sorella
上手いよね。鉄橋も「へえ」って思ったけど、電柱とか電線らしきものもあれば路面電車とか車も走っていて、考えてみれば当たり前なんだけどちょっとびっくりしたよ。森永、調べてみたら戦後にアメリカの駐日軍人達向けにお菓子を作っていたらしいよ。^^; 常にそういうのに関わっていたのかしら・・・ 私もお豆腐お世話になっているよ。でもあれを豆腐と認めて食べるのは悲しいものあるよね・・・涙
Commented by kuromiruko at 2013-08-30 02:06 x
大阪と書いてあるだけですんごいぐいぐい引き込まれて読んじゃった!すごいねーーー時空を超えたお話。。。 昔大阪はたくさんの川と橋に囲まれた街だと習った記憶から大阪市内の可能性もあるね!ウチの実家はこのまさに路面電車が通る街でね、もしかしたら南大阪の可能性もあり? 一度父にみせてみるね! もうこれ以上調べる気がないとあったけど大阪ローカル番組探偵ナイトスクープに依頼してみるのはどうだろう。。。採用されれば結構真剣に専門家にしらべてもらえる なんて勝手な事いってごめんね!
Commented by tomoky_ex at 2013-08-30 05:59
>kuromirukoちゃん、
コメントありがとう!最初ねー、実はkuromirukoちゃんに文字が消えている小学校の名前を訊こうかと思ったんだ~(笑)。大阪の地名に疎くて…。
三軒家っていうところは調べてみたら大正区というところにあるらしいね?第一小学校はもうなくて、いくつか合併して西小学校になっているみたい。そこで調査は終わっちゃったけど(爆)ご実家から近い?そうかーどこもかしこも路面電車が走っていたわけじゃないよね…。お父さん、この絵を見てどこか思い当たったらすごいわ。でも是非見ていただいてね。さすがに探偵ナイトスクープに、とかは思わなかったわー(笑)。 
Commented by Bolognamica at 2013-09-04 21:55
Tomokyちゃん、おひさしぶりぶり~!
ほんま、kuromikuroちゃんの言う通り、ナイトスクープに依頼したら詳細が分かるかもね♬ナイトスクープに・・という考えがすぐ出る辺り、うちらは関西人・・って感じ!?笑

しかし、ほんと上手な絵だよね。。小学生が書いたんだよね?
こうして海を渡って・・というのもすごいけど、そこから何年も経って今イタリアに住んでる日本人のTomokyちゃんの目に留まることになった・・というとこまで辿りついたのがある意味すごいなぁーと思ったョ。

昨日帰ってきたとこでバタバタしてるんだけど、また落ち着いたら是非お茶会しようね!
Commented by tomoky_ex at 2013-09-05 22:12
>Bolognamicaちゃん
おかえり~~Bolognamicaちゃーん♡ ちょっとはリラックスできた?それともやっぱり大変だった?また話聞かせてね~。

そうか、関西の人は探偵ナイトスクープって身近なのね・・・(笑) 私名前は知ってるけどそこまで馴染みないわーやっぱり。依頼してみちゃう?(笑)
小学生6年生と思うけど、上手だよね。筆がしっかりしてる。みかりんが言うように、日本からこんなに離れたイタリアで何十年も経って偶然アルビーとエレナに日本人の知り合い(私)ができて、私の目に触れるっていうその縁がすごいなって思う。。。

ちょっと9月はバタバタしちゃうけど、またお茶会楽しみにしてる!